大学のテスト期間を乗り切る勉強計画の立て方
大学のテスト期間は、だいたい同じ形で失敗します。2週間前に「そろそろ本気を出す」と決意し、1週間前には好きな科目のノートだけがきれいにまとまり、3日前になって、必修科目の資料を一度も開いていないことに気づく。
原因は意志の弱さではなく、順番を決めていないことです。勉強計画とは要するに、どの時間をどの科目に渡すかをあらかじめ決めておくこと。毎朝迷いながら決めるより、一度落ち着いて決めたほうが精度は高くなります。
手順1 科目の重さを先に書き出す
シラバスと履修登録の画面を開いて、1つの表にまとめます。試験日、時間、教室、必修か選択か、単位数、そして評価の内訳。記憶ではなく、必ず元の資料から書き写してください。試験時間割は普段の時間割とは別物です。
| 科目 | 試験日 | 区分 | 単位 | 評価の内訳 |
|---|---|---|---|---|
| 統計学 | 1/28 9:00 | 必修 | 4 | 試験80%・出席20% |
| 経済学入門 | 1/30 13:00 | 選択必修 | 2 | 試験60%・レポート40% |
| 英語 | 2/2 10:40 | 必修 | 1 | 試験50%・小テスト50% |
| 社会学 | レポート 2/5 | 選択 | 2 | レポート100% |
この表を作ると、たいてい2つのことがはっきりします。1つは、心配している量と実際の重さが一致していないこと。もう1つは、落とすと留年に直結する必修科目が、いちばん後回しになっていることです。
優先順位は「必修かどうか」「単位数」「試験の配点」「今の到達度」の順で考えます。すでに小テストで点を稼いでいる1単位の科目に、必修4単位と同じ時間を使う理由はありません。
手順2 過去問は最初に解く
いちばん多い失敗が、過去問を最後に取っておくことです。「一通り勉強してから解く」と、それはもう診断ではなく採点になります。しかも点数が低かったときには、修正する時間が残っていません。
初日か2日目に、何も見ずに1年分解いてください。当然できません。それでいいのです。この2時間が、残り10日の使い道を決めてくれます。サークルの先輩、学部の資料室、生協に過去問がまとまっていることが多いので、まずそこを当たります。
採点したら、落とした点を3つに分類します。知らなかった(内容の穴、勉強すれば埋まる)、知っていたが出てこなかった(読み返しでは直らない、演習が必要)、ケアレスミスや時間切れ(いちばん安く直せて、いちばん軽視されている)。この3つは対処法がまったく違います。
手順3 試験日から逆算して組む
今日から前に向かって積み上げるのではなく、試験日をカレンダーに置いてから逆算します。最初に受ける科目が最初に仕上がっている必要があり、それは「いちばん不安な科目」とは限りません。
| 日 | 午前(90分) | 午後(90分) | 夜(60分) |
|---|---|---|---|
| 14日前 | 全科目の表を作る | 統計:過去問を解く | 採点と弱点リスト |
| 12日前 | 統計:弱点3つ | 経済:講義1〜6回 | 休み |
| 10日前 | 統計:演習問題 | 社会学レポート:構成 | 英語:単語 |
| 7日前 | 統計:過去問2年目 | 経済:まとめ | 予備枠 |
| 3日前 | 統計:時間を計って通し | 英語:小テスト範囲 | 早く寝る |
各マスに書かれている内容が短いことに注目してください。「統計をやる」ではなく「弱点3つ」と書かれた枠は終わりますが、科目名だけの枠は40分後にスマートフォンに置き換わります。
手順4 1回の勉強ブロックの中身
ノートを読み返すのは、勉強している実感は得られますが、思い出す練習にはなっていません。他人が筋トレしているのを眺めているようなものです。どのブロックにも、何も見ずに自分で答えを出す時間を入れてください。
うまくいくブロックの形はだいたい決まっています。最初の10分で前回の内容を白紙に思い出す。次の50分で新しい範囲か演習問題。次の15分で間違いを見直し、なぜ間違えたかを書く。最後の5分で、次回どこから始めるかを1行書く。
この最後の1行を全員が省略しますが、これがあると次回の再開に30秒しかかかりません。ないと、タブを探すところから20分かかります。
一夜漬けは、翌日の思考力を非常に悪いレートで前借りする行為です。試験期間中は、睡眠を削って勉強時間を確保するのではなく、勉強時間を1つ削って睡眠を守るほうが点数は上がります。睡眠は勉強の後片づけではなく、覚えたことを保存する工程そのものです。
レポートと試験が重なる週の組み方
日本の大学で厄介なのは、期末試験とレポートの締め切りがほぼ同時に来ることです。しかもレポートには途中の締め切りがないので、提出3日前まで存在しないものとして扱われます。
対処は単純で、レポートを「1つの作業」ではなく複数の小さな作業に分けます。テーマを決める、文献を4本探す、主張を1段落で書く、構成をつくる、本文を書く、引用形式を整える。このうち最初の3つは合計2時間ほどで終わり、レポートで最もつらい「書き始める」部分がそこで消えます。
試験勉強のブロックの合間に、この小さい作業を1つずつ挟んでください。試験の合間の集中力が落ちた時間帯は、暗記より文献検索のほうが向いています。
間に合わないと分かったとき
正直な状況が「残り5日、必修2科目が手つかず」ということもあります。そのときは計画づくりをやり直すより、次の3つを今日中にやってください。
まず、科目を「単位数×配点」で並べ替え、いちばん上の科目に次の3ブロックを全部渡す。次に、その科目の過去問を1年分解いて、実際に何が問われるかを見る。全範囲を均等に薄く勉強するのは、時間がないときに最も損な選択です。そして、追試や再履修の条件を学務課の資料で確認する。1科目を意識的に捨てて3科目を守るのは、敗北ではなく判断です。
病気や事故で受験できない場合は、追試験の申請期限が数日と短いことが多く、診断書が必要になります。規定は大学ごとに違うので、友人の話ではなく自分の学部の履修要項を読んでください。
まとめ
- 試験日、区分、単位数、評価の内訳を1つの表に、資料から書き写す。
- 必修科目と配点の重い科目から時間を配る。
- 過去問は最初に、何も見ずに解いて正直に採点する。
- 落とした点を「知識」「想起」「ミス」に分類する。
- 試験日から逆算して組む。最初に受ける科目を最初に仕上げる。
- 各ブロックに具体的な目標を1つだけ書く。
- レポートは小さな作業に分けて試験勉強の合間に入れる。
- 毎日1つ予備枠を空け、前日は決めた時刻で新しい範囲をやめる。
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